Top Interview

━ 代表✕専務対談 ━

代表取締役社長 小松  清志

 

早稲田大学卒。2001年以降、株式会社コーエー、株式会社AQインタラクティブ(現・株式会社マーベラス)の代表取締役社長を歴任。2011年より株式会社リアルスタイル代表取締役社長。

専務取締役 杉山  芳樹

 

日本大学卒。株式会社コーエー、株式会社コーエーテクモゲームスの専務取締役を歴任。2011年より株式会社リアルスタイル専務取締役。


❚ リアルスタイルのはじまり


杉山専務:

本日はあらためて対談という事ですが、リアルスタイルも今年で8年目となりました。
まずは「リアルスタイルのはじまり」という話からしないといけないですね。

 

小松代表

そうですね。

私はずっとコンシューマゲームに携わってきましたが、

なにしろあの時代はゲームが伸びていた時代、スピードのあった時代、面白い時代でした。

ハードの変化と一緒にどんどん業界も企業も成長していくといった感じですね。

 

杉山専務

PCも家庭用ゲーム機もハードが次から次へと出てきて、

開発側はどんどん出てくる課題をキャッチアップしなければならない状況でした。

前の会社も、もともとPCが主体の会社だったものが、プラットフォームの変遷に対応していきながら、

今やコンシューマゲームメインの会社に成長しました。

その時代を経て、リアルスタイルを立ち上げたというきっかけは?

 

小松代表

立ち上げの時期はスマホが発売されて数年、

でも世の中はまだまだガラケーがメインという時代でした。

私の前の会社でPCブラウザゲームが大ヒットした事もあり

これからはネットワークの時代にどんどんシフトしていくのではないかなと考えて、

そのフィールドで勝負していこうと。

 

杉山専務

そうでしたよね。

その当時の話で記憶に残っているのは、

受託としてガラケーのお仕事はたくさんいただくのですが、社長はほとんどやらなかった事ですね。

経営的には厳しいのに(笑)。

 

小松代表

やはり会社として、また社員としてもこれからのノウハウをどう貯めていくのかが何より重要だと考えています。

その当時は、少なくともガラケーは成長分野ではないなと判断して、

スマホとPCをメインに開発していきました。

 

杉山専務:

そういえば、リアルスタイルのオリジナル第一弾は「黄門さま伝説」というPCブラウザゲームでしたね。

次は立ち上げ以降の話をして行きましょう。

❚ リアルスタイルのチャレンジ


杉山専務:

スマホとPCに絞って開発していく中で、随分スマホの企画書を創ったのを思い出します。

 

小松代表

どの会社もスマホにシフトしていくだろうと考えていながらも、

今メインのガラケーを捨てられない、という感じでしたから、提案営業は大変でしたね。

 

杉山専務:

私も成長分野で勝負していくという事がベーシックなところにあるので、

すごくやりがいのある時期でした。

全然採用されないときは泣きそうでしたが(笑)。

 

小松代表:

全然受託がとれない時期でしたから、

「じゃ、新作創っちゃおう!」

と立ち上げたのが「黄門さま伝説」ですね。

今、思えばタイトルをリリースしていく中でしか社員も含めて成長は無いので、

いい経験だったと思います。

 

杉山専務:

そんな中、一本スマホのタイトルの受託が決まり、一本決まって実績ができるとまた次の一本が決まっていく。

まさに会社としての体裁が整っていったというか。

 

小松代表:

そうですね、でもリアルスタイルの目標はオリジナルタイトルで勝負する事ですから、

受託タイトルに真摯に取り組みながらも、オリジナルタイトルで世の中を席巻するという野望に満ち溢れてました。

いつ上場してもいいように準備もしてましたし(笑)。

 

杉山専務:

あの当時の経験が現在のリアルスタイルの土台になってますよね。

今も昔もオリジナルIPを創出する事が目標で、それに向かってチャレンジし続けるという。

そんな中、コロプラ社との出会いがあったのですが、その話を次にしましょう。

❚ コロプラ社との出会い


杉山専務:

リアルスタイル立ち上げから5年の節目でコロプラ社と一緒になる事にしました。
人と人もそうですが、何か「縁」というのを感じますね。

 

小松代表:

ええ。

その当時はスマホへのシフトが急速に進んでいて、今までのリアルスタイルのスピード感では

チャンスを逸してしまうのではないかと思いました。

経営的に何年間かの受託タイトルの資金を新作に回していくペースでは全く遅いと。

そんな状況下で色々な方々とお話をさせていただく中、コロプラ社と意気投合しました。

 

杉山専務:

馬場社長と話をしていても「新しいものを創造する」という気持ちが絶対的に強いと感じます。

非常に共感できるというか。

経営的観点からすれば、今年は攻めと守りを五分五分にしてとか、8割守ろう、

とかの対応が必要だと思いますが、コロプラ社はチャレンジの比率が高いですよね。

 

小松代表:

「新しいものを創っていきたい」「チャレンジを続けていく」という信念は、

リアルスタイルとも非常にマッチするし、

一緒になってからの2年間を振り返ってもコロプラグループに加わったのは正しい判断だと思います。

私たちは、面白くて多くの人に楽しんでもらえる新しいゲームを生み出す事をミッションとしていますから、

コロプラ社と一緒になった事はリアルスタイルにとって大きなアドバンテージですね。

 

杉山専務:

そうですよね。これからまだまだ何が起こるかわからないワクワク感がありますね。

この後はリアルスタイルのこれからの話をしましょう。

❚ リアルスタイルのこれから


小松代表:
経営のスタンスとしては、

何度か話に出ていますが、いかにオリジナルIPを創出するかにかかっています。
できれば世界に通用するようなコンテンツを開発したいですね。

 

杉山専務:

前の会社でも欧米の感覚はどうだ、

といった議論をかわし海外へのチャレンジを続けていましたが、なかなか結果が伴わなかった。

私は海外の習慣や文化に根差すのではなく、

「ゲームの普遍的な面白さ」が海外に通用する近道だと思っています。

 

小松代表:

これはゲーム業界全体の開発者の「夢」ですね。

まずは誰もが面白いと感じるものを創らないと。

 

杉山専務:

私たちも歳をとってきたので、若い力に期待したいですね。

開発スタッフには自由な環境を与えたい。

 

小松代表:

そうですね!

私は開発の現場では若い人たちが正しいと思っています。

現在の市場でウケるゲームを創るのですから、

その感性は現在の市場を見てきている若者側にある。

そう考える事が正しいという事だと思いますね。

そんなに我々が経験した事を話しても、その経験をしてきていない若い世代には、

なんとなくは分かっても同じ感覚を共有する事はできません。

ゲーム業界においては歳を重ねてきた人が絶対的に正しいものを創っているとは限らない。

 

杉山専務:

そういえば、あるゲームの新作をDSという新しいハードで創る際に新人の女性に開発を委ねたところ

すばらしい出来栄えで大ヒットをしたというのを聞いた事があります。

 

小松代表:

前の会社で「このゲームを創りたい」と若い男性から企画があがって何回も却下されていたんだけど、

創らせてもらえないなら、創らせてもらえる会社に移籍するというので、会社側もそこまで言うなら、

と創らせたのが今でもIPとして生き残っている。

何をどう言っても最後は「情熱」のただ一点だと思います。

 

杉山専務:

そうでしたね。

「ファイナルファンタジー」ももうこれが売れなかったら会社は解散する、

という事でリリースして大ヒットした。今ではファイナルどころか続編がどんどんリリースされてますね(笑)。

もしかしたら開発者の情熱は「売れるまでやる」っていう気概みたいなものも一つにはあるのかもしれないですね。

 

小松代表:

世に認められているゲームは、開発者自体が「これはいいものだ」って信じてますし、

「絶対売れる」って思ってますよね。

新入社員でも中途社員でも入社の時点で

「私はこんなゲームを創りたい」っていう固い意志を示されたら、

大いに耳を傾けたいと考えています。リアルスタイルにはそうした余地がいくらでもあります。

まだ若い会社なのでいわゆる作法とか、しきたりみたいな決まりがほとんどない状態で、

スタッフも金儲けという意味で会社にいる人よりも

「ゲームを創りたい」という事で在籍している社員が圧倒的に多い会社です。

先にも述べたように我々のような古い業界人が

若い世代の考える「面白いゲーム」を理解したとしても、経験でものを言える事は少なくて、

現在の市場に向けての開発では、最後の製品のクオリティに意見を言う事しかできませんね。

この業界では圧倒的に若者が正義です。

 

杉山専務:

そうですね。

だからうちの会社では、上司から言われた企画のとおりに、

ただ創るだけの人では逆に居心地が悪いと思います。

「こんなものを創りたい」と意思を持っている人の方が圧倒的に楽しい会社です。

ガチガチな企業文化がまだ成熟していない会社だから意見を言いやすい社風ですね。

 

小松代表:

リアルスタイルはまだまだ待遇面では満足の行くレベルまで到達していないと感じますが、

この業界の雇用環境から言ったら結構先を言っている会社だと思うんですよね。

 

杉山専務:

昔のように朝までやるのが当たり前みたいな風土は全く無いですね。

むしろ残業しないで早く帰れみたいな(笑)。

働き方は社会の風潮に合わせて随分変わりました。

 

小松代表:

無理をしてたくさん時間を費やしても開発効率は決して良くならないですよ。

汗を流しているほど偉いみたいな業界の悪癖の中でできた製品はその労力に見合ったものであるか、

その価値が本当にあるか、と問われたらそれは絶対に違うと思いますね。

小さな労力の仕事でも爆発力のあるアイデアによって何倍もの利益をもたらす事ができる。

そういう追及をしなければとても世界に訴えるような仕事は達成できないですよ。

 

杉山専務:

私もそう思います。

その余裕が得られている事は絶対の強みですね。

まずはスマホで勝負をしていくので、逆にコンシューマではできない、

スマホならではの面白さを追求したゲームを創っていきます。

自社のオリジナルIPの創造に向けて、皆で頑張っていきましょう。